人間だからこそできることに没頭する。『スマホを置いて、集まろう。』 - HIROBA -
東京都心とつくばで活動するウェルネスコミュニティ、HIROBA。ゆるジョグやヨガの日もあれば、読書会やブーケづくりの日もある。共通しているのは「スマホなどのデジタルデバイスから離れる」こと。なぜいま「人間だからこそできることに没頭する」点を重視しているのか。
多様なキャリアを歩んできた過去
Run&Dojo / Kazuma
今日はよろしくお願いします!
HIROBA / Marilyn
よろしくお願いします!
Run&Dojo / Kazuma
Instagramのプロフィール拝見して、経営者と書かれていたので気になってます。先に、これまでのキャリアみたいなところも聞いてもいいですか。
HIROBA / Marilyn
新卒では食品メーカーに入って、研究開発をしていました。ただコロナのときに、このまま一社で自分の人生が終わっていいのかな、と考えてしまって。そこからIT系スタートアップ企業に転職しました。
Run&Dojo / Kazuma
どんな会社だったんですか。
HIROBA / Marilyn
パーソナルフィットネス・ヘルスケアのアプリを提供する会社でした。主に音声コンテンツやライブ配信のディレクションをしたり、カスタマーサポートをやったり、アプリ内全体の体験の設計をやったり。わりと何でもやってました。
Run&Dojo / Kazuma
UXから具体コンテンツ・顧客対応まで…幅広くやられてたんですね。
HIROBA / Marilyn
あとは副業でブランドづくりの支援やオンラインサロンの立ち上げをお手伝いしつつ、そのままフリーランスになったり、色々やってきたかなと思います(笑)
「スマホを置いて集まろう」
Run&Dojo / Kazuma
コンセプトは「スマホを置いて、集まろう。」なんですね。
HIROBA / Marilyn
それこそ最近、どんどんAIが進化しているじゃないですか。ずっとAIに指示を出し続け、一緒に仕事をする毎日になって。便利だし面白いんですけど…あるとき、ふと「私はAIやデジタルデバイスに囚われすぎてるんじゃないかな」と思ってしまったんです。
Run&Dojo / Kazuma
囚われている、というと。
HIROBA / Marilyn
たしかに効率はどんどん上がっていくんですけど、「逆に、人間にしかできないことって何だろう」「このまま人間として豊かに生きていけるんだろうか」と思ってしまったんです。なので、人間だからこそ備わっている「身体」とか「五感」を刺激するようなことを大事にしたり、たとえ1時間であってもそういう人間らしい時間を過ごしたりした方が豊かに過ごせるんじゃないかと思ったんです。それで、その気づきだけでなく、自分自身の過去の経験や勝ち筋になりうる部分等も踏まえて何かできることはないかなと思い始めたのが、このウェルネスコミュニティです。
Run&Dojo / Kazuma
だから「スマホ置いて」なんですね。
HIROBA / Marilyn
はい、スマホのようなデジタルデバイスでは体験できないような、より面白い時間を過ごしてほしくて。
Run&Dojo / Kazuma
「HIROBA」という名前も、木々の緑のような自然の豊かさみたいなものを感じます。活動されているのは、どのあたりですか。
HIROBA / Marilyn
東京都心が中心です。六本木や渋谷、赤坂のあたりでやっています。あとは、私の地元のつくばでも。
走るだけじゃない。読書会も、ブーケも
Run&Dojo / Kazuma
実際にはどんなことをやっているんですか。
HIROBA / Marilyn
ゆるジョグやヨガの会もありますし、買ったのに読み進められていない本を読むような読書会の日もあります。フローリストの講師をお呼びして、ブーケをつくったこともありますね。
Run&Dojo / Kazuma
運動だけではないんですね。
HIROBA / Marilyn
思いきりカラダを動かしてもいいし、静かに過ごしてもいい。どちらか一つだけが心身の健康に寄与するとは考えていないので、どちらの活動も大切にしたいと思っています。
Run&Dojo / Kazuma
共通しているのは何でしょう。
HIROBA / Marilyn
五感をひらくことです。例えば、ブーケをつくる会では、花の匂いや色、手ざわりを感じていただくのはもちろん、使用するお花の季節や自分の「これが好きだ」という点も感じてもらって。
Run&Dojo / Kazuma
ランニングのコミュニティとは、ずいぶん違う感じがします。
HIROBA / Marilyn
そうですね。「異なる要素やジャンルが境界線を越えて交じり合うこと」を私はクロスオーバーと呼んでいるんですけど…例えば、走ったあとにお茶を飲むと、温度の感じ方が変わったり、香りの高さに癒されたり、ハッとする瞬間があるんですよね。なので、一つの体験だけをするよりも、いくつかの体験を組み合わせた方が人間としての感覚がひらく気がしていて。
Run&Dojo / Kazuma
お茶とお菓子を楽しむ会もあるとか。
HIROBA / Marilyn
とあるイベントでは、ヨガを行った後にお茶とお菓子をご提供します。ヴィーガンのお菓子を用意して罪悪感なくお菓子を楽しんでいただいたり、ほうじ茶を焙煎しながら香りで癒される時間をお過ごしいただく予定です。なんでもレコメンドされてしまう時代だからこそ、偶発的な出会いも込みで楽しんでいただきたいという想いがあります。
集まるのは、静かに過ごしたい人
Run&Dojo / Kazuma
どんな方が来られていますか。
HIROBA / Marilyn
関東圏在住の30代以上、女性の参加者が多いですね。ウェルネスにご興味をお持ちの方だけでなく、新たな体験をしてみたいと足を運んでくださる方も非常に多いです。
Run&Dojo / Kazuma
最近のコミュニティというと、大人数で盛り上がるイメージもありますが…
HIROBA / Marilyn
そうですね…。実は私自身、皇居や代々木公園で大人数で走っているコミュニティは、ちょっとキラキラしすぎているというか、行きづらいなと思ってしまうんです。
Run&Dojo / Kazuma
わかる気がします(笑)
HIROBA / Marilyn
心がざわざわしちゃう、というか(笑)もっと少人数でいいし、キラキラしてなくていいから、穏やかな時間を過ごしたい人って、けっこういるんじゃないかなと。なので、そんな方にも気軽にご参加いただけるようにしています。
言葉にすることから、逃げてきた
Run&Dojo / Kazuma
始められたのはいつですか。
HIROBA / Marilyn
2026年7月からです。6月の下旬に「やる」と決めて、7月には形にしました。
Run&Dojo / Kazuma
早いですね。苦労されたことはありますか。
HIROBA / Marilyn
自分のことを言語化するのが、ずっと苦手で。これまで逃げてきたんだと思います。
Run&Dojo / Kazuma
というと。
HIROBA / Marilyn
何のためにやるのか、誰に来てほしいのか、健康やウェルネス等について自分はどんな想いを持っているのか。それらを言葉にしないと人には伝わらないんですけど、コミュニティを立ち上げると決めてからの2週間くらいは、ひとりでずっと苦しんでいました。
Run&Dojo / Kazuma
ひとりで、ですか。
HIROBA / Marilyn
はい。でも、そこを通らないと始まらなかったなと思います。
Run&Dojo / Kazuma
起業そのものについては、どう考えていたんですか。
HIROBA / Marilyn
東京都の女性起業家の育成プログラムにも参加していた時期があったんですけど…まわりを見ていて「AIでなんでもできる時代だけど、エンジニアじゃないと感じられない嗅覚ってあるな」「じゃあ私の勝ち筋ってどこなのだろう」と思っていました。
Run&Dojo / Kazuma
そこから、どうやっていまの形に。
HIROBA / Marilyn
長年スポーツをしていたこと、コンテンツやアプリの体験設計に携わっていた経験等を振り返り、「健康」や「身体知」の領域であれば、野生の勘や嗅覚も働きやすくて自分にも勝ち筋があるかもしれないと思ったんです。
10月末、つくばへ
Run&Dojo / Kazuma
HIROBAを始められたのはどれくらいですか。
HIROBA / Marilyn
2026年7月からです。まだできたばっかりです。
Run&Dojo / Kazuma
2ヶ月運営される中で、苦労されてることなどありますか。
HIROBA / Marilyn
先ほども申し上げた通り、このコミュニティでやりたいことやコンセプトなどを考えていたのですが、それを言語化してまとめるのはちょっと苦戦してたかもしれません。あと、集客は現在進行形で苦労し続けています(笑)
Run&Dojo / Kazuma
この先の予定を教えてください。
HIROBA / Marilyn
2026年10月末にウェルネスリトリートを開催します。場所は都内ではなく、茨城県つくば市です。
Run&Dojo / Kazuma
つくばがご出身でしたっけ。
HIROBA / Marilyn
はい、生まれも育ちもつくばなんです。大学院も筑波大で、体育学を専攻していました。
Run&Dojo / Kazuma
やっぱり地元でやる、というのには何か思いがあるんですか。
HIROBA / Marilyn
将来的には地方創生みたいなことをやりたい気持ちもあって、せっかくならまずは地元から!と考えています。ただ、まずは「目の前のイベントを小さくてもいいから地元で開催する」というところからかなと。
Run&Dojo / Kazuma
最後に、どんな人に来てほしいですか。
HIROBA / Marilyn
たった1時間だとしても、より人間らしく、豊かに過ごせる過ごし方ってあると思うんです。なので、AIやデジタルデバイスに疲れてしまったなぁという方や、人とつながりたいけど大人数はちょっと抵抗があるという方に、ぜひ気軽に来ていただきたいです。
Run&Dojo / Kazuma
素敵なお話ありがとうございました!
HIROBA / Marilyn
ありがとうございました!引き続きよろしくお願いいたします。